「ターミネーター:新起動/ジェニシス」以来、4年ぶりにターミネーターシリーズの新作が…とは微塵も思わず、「ターミネーター2」の25年ぶりの続編として映画鑑賞しました。
そして本当に正当な続編だと実感。
おもしろくて楽しめました。
そして今回初めて登場するキャラの強化型兵士グレース(マッケンジー・デイヴィス)がイケメンすぎて…カッコ良かった。
映画「ターミネーター:ニューフェイト」ティム・ミラー(2019)
ジェームズ・キャメロン監督作品「ターミネーター2(T2)」からの続編と書きましたが、実際に公式サイトにも「T2の正当な続編にして、新たなる伝説。」と書いてあります。
そもそもこれはサラ・コナー役のリンダ・ハミルトンが、ターミネーター3以降には出演しておらず、今作で復帰の際に言い放ったことで、「T3以降については忘れてもらってもいい」とすら発言しています。
T3以降の監督・キャストかわいそう…とも思いますが、実際めちゃんこつまらなかったのも事実…。
キャスト・あらすじ
監督:ティム・ミラー
製作:ジェームズ・キャメロン
出演:リンダ・ハミルトン、アーノルド・シュワルツェネッガー、マッケンジー・デイヴィス、ナタリア・レイエス、ガブリエル・ルナ、エドワード・ファーロング
公開:2019年
【あらすじ】
ある日、未来から来たターミネーター「REV-9」(ガブリエル・ルナ)が、メキシコシティの自動車工場で働いている21歳の女性ダニー(ナタリア・レイエス)と弟に襲い掛かる。ダニーとミゲルは強化型兵士のグレース(マッケンジー・デイヴィス)に救われ、 何とか工場から脱出した。そして彼らをしつこく追跡するREV-9の前に、サラ・コナー(リンダ・ハミルトン)が現れる。※シネマトゥデイより
リンダ・ハミルトンの復帰、ジェームズ・キャメロンの復帰(プロデューサーとして)は大きかった。
“ターミネーター”という映画を想起させるという面だけでも、リンダ・ハミルトン&アーノルド・シュワルツェネッガーのコンビはマストということを実感しました。
映画「ターミネーター:ニューフェイト」の感想とか
アメリカでの先行公開において、初動3日間の興行収入はかなり低かった。40億円くらい?
一般的な映画として考えるとそこまで悪くない数字ですが、不朽の名作の続編、約200億円もの巨額な製作費を考えると「コケた」部類に入ります。
だから最初にその興行収入を聞いたときに「…やっちゃったか…?」と不安になりました…が、実際に観た感想としては、
ターミネーター2には到底及ばないが、3〜5よりは断然いい。
・ターミネーターの世界観を味わえた。
・前作3〜5からここまで持ち直したジェームズ・キャメロンすげぇ。
・強化型兵士グレースかっけぇ。
という感じ。
ただし、なかには「こじつけひどい」とか「期待しすぎて損をした」みたいな口コミもありました。なので、この映画を観るときの「心構え」を教えておきます。
過剰な期待をしない、「設定に無理がある」前提で観る。
ターミネーター2公開からは25年が経過し、キャストも年を重ねています。昔のままというのは無理。
そもそもサイバーダイン社を破壊して、技術者もいなくなって、T-800も死んで未来は変わった…という完璧なエンディングを迎えています。
続編がある時点で設定に無理があるんです。アナタの中の“整合性を捨て去って”、ハードルを下げてから鑑賞しましょう。
正直、ツッコミどころ多いです。
でも最初から設定に無理があると分かって観れば許容範囲がすごい広がります(笑)。
完璧なストーリーではなく、ターミネーターの世界観を再び味わわせてくれてありがとう的な姿勢で観ましょう。
↓以下、ネタバレ注意。
キャストの復帰
サラ・コナーは、やっぱりリンダ・ハミルトン。
ジョン・コナーは、やっぱりエドワード・ファーロング。
年を重ねたとはいえ、この主人公がいないとターミネーターの世界観は語れない。
がしかし、ジョン・コナーの登場はあっという間です。
「え?もう終わり?」と。
作品全体のバランスを取るためにジェームズ・キャメロンがそうしようと決めたとのこと。
ジョン・コナー役エドワード・ファーロングが太ったり犯罪を犯していなかったらもう少し出番も多かっただろうに…しょうがない。
それよりもパフォーマンスキャプチャという“昔の”キャラクターを再現する技術の高さに驚いた。まさにターミネーター2当時のジョン・コナーがそこにいましたね。
こんなこともできるようになったんだなぁ。
ストーリー
未来から2人が送りこまれて戦いがスタートし、最終的に戦うという大枠はT2と同じ。
新たに増えたキャラ、強化型兵士グレースが個人的にめちゃくちゃ好き。
最初のピンチを助けるシーンからしてカッコいい。
グレースはマッケンジー・デイヴィスという役者さんですが、178cmもあるそうで、その体格とショートカットでダニー・ラモスを守る姿は頼もしかった。
T3のT-Xよりも数段いい。
T-800と2人でREV-9と戦うのも良かった。どことなくジェダイ感。
あまり良くなかったところ
あくまでも個人的な見解ですが、ターミネーターは実写の中にCGがあるから、リアリティや怖さが増していいと思うんです。T2の液体金属とか。
それで言うと、今作では飛行機での戦闘やダム、水中での戦闘は画面全面CGになってしまって、リアリティがゼロになり怖さなんか感じられない。まだ高速道路上での戦闘の方が良かった。
CGで映像の幅は広がったけれど、CG過多は好きじゃない。CGの進歩が起こした弊害と呼んでいます。勝手に。
T2のシンプルな用水路カーチェイスの偉大さを痛感。
わがままを言うと、T-1000のロバート・パトリックも復帰して欲しかったな。
さすがに無理か。
でもあの敵役の印象は25年経っても色あせない。
映画全体としては好きです。
T2でT-800がジョン・コナーに対して見せた関係性というか雰囲気というか…それを今作でも強化型兵士グレースに感じました。
でも邦題のダサさはなんとかならんものか…。
ちなみに原題は「Terminator:Dark Fate」。
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