衝撃的な演技と存在感で圧倒したヒース・レジャー主演「ダークナイト」。
主演はクリスチャン・ベールだけど、ヒーズ・レジャーの存在感と、公開前に彼が死去して伝説化した影響もあり、もはやヒース・レジャー作品という印象しかない。
ダークナイト3部作の2作目で、のちに3作目であり興収もバットマン史上最高を叩き出した「ダークナイト・ライジング」があるけど、個人的にはもはや印象は薄い。
そんな映画の続編(正確にはジョーカーが誕生する経緯を描く)ということで、しかもホアキン・フェニックス主演ということで速攻観ました。
感想としては、ホアキン・フェニックスすげぇの一言。
ストーリーや脚本よりも、とにかくホアキン・フェニックスすげぇ。
映画「JOKE/ジョーカー」トッド・フィリップス(2019)
冒頭にも書いたように、映画「バットマン」シリーズに登場する最強の悪役「ジョーカー」が主人公で、悪役ジョーカーはいかにして誕生したのかを描く作品。
キャスト・あらすじ
監督:トッド・フィリップス
出演:ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ、ザジー・ビーツ、ブレット・カレン、ブライアン・タイリー・ヘンリー
製作:2019年
【あらすじ】
「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、大都会で大道芸人として生きるアーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)。しかし、コメディアンとして世界に笑顔を届けようとしていたはずのひとりの男は、やがて狂気あふれる悪=JOKERへと変貌していく。※映画.comより
脚本はマーティン・スコセッシの「タクシードライバー」などに影響を受けて書かれているそうで、たしかに途中で「タクシードライバー」が2回くらい頭をよぎりました。
ちなみに「タクシードライバー」の主演は、今作でも重要な役どころを演じているロバート・デ・ニーロです。
映画「JOKER/ジョーカー」の感想とか
まず「ジョーカー」の感想と言われたら100人中100人が、「ジョーカー役のホアキン・フェニックスがすごい」と答える…くらい圧巻の存在感でした。
狂気の塊ジョーカーを演じているというよりも、ホアキン・フェニックスが狂気そのものに見えてくるほど。
世間的には「グラディエーター」前後から脱却していたかもしれないけれど、1番好きな俳優がリヴァー・フェニックス(ホアキンの兄)の僕としては、なかなか「リヴァー・フェイックスの弟」イメージが抜けませんでした。
今作で完全に抜けました。
「ジョーカー」鑑賞直後から、今まで根強かった「リヴァーの弟」感が一切なくなりましたよ。
ホアキン・フェニックスすげぇと。
キャスト
もともとジョーカー役はレオナルド・ディカプリオにオファーがいっていました。
ホアキン・フェニックスで正解かなと。今は思います。
ディカプリオも「すごい!」と言われる演技をしていたんだろうと思いますが、どんなにやってもホアキンほどの「狂気」は出ていなかったのかなぁと。
ディカプリオ版ジョーカーも観てみたいですけどね!本音は。
また、前述の「タクシードライバー」にも出ていたロバート・デ・ニーロ。
往年の名作から最近の流行作まで、ほんとよく出ていますよね。
今作では、人気トーク番組のホスト役として出演しています。
途中までは、デ・ニーロじゃなくても良かったんじゃないか…?と思っていましたが、後半はさすが。名俳優さを遺憾なく発揮していました。
ストーリー
「この事件が契機でジョーカーへと変貌する」というような大きなターニングポイントはありません。
いろんな事件が重なり、徐々に徐々にジョーカーへと変貌していきます。
だからこそ変貌の差を描くことが難しいだろうし、ストーリーの山場もあまりないのが個人的には物足りなかったかな。
(ネタバレするから、あまり詳しく書けませんが)後半にメディアへ出演する場面で山場はあるものの、いわゆる右肩上がりのクライマックスではないし…ロバート・デ・ニーロのところの最後は、やり過ぎな印象もありました。個人的に。
ストーリーの起伏は平坦に近くて、淡々として展開だからこそあそこまで狂気を醸し出せたのかも…とも思います。だからここも好みですかね。
映画「JOKER/ジョーカー」のまとめ
この映画はたいしたことないと言う人はいると思いますが、
ホアキン・フェニックスはたいしたことないと言う人はゼロだと思います。
“ジョーカーぶり”を観るだけでも十分に観る価値がありますよ。
ただし、小さい子には見せない方がいいし、この映画によって銃乱射などの模倣犯やテロ行為が起こるのでは?という意見に対して強く反論はできないのも事実。
何も起こらないことを祈ります。
ちなみに、「ダークナイト」は僕の好きな映画の1つ、「ヒート」を参考にしているとも言われています。
これにもロバート・デ・ニーロ出演しています笑。