横浜北仲通地区への新築移転となった横浜市庁舎ですが、関内駅前にある旧市庁舎跡地利用の事業予定者が決定したと横浜市から発表がありました。
高さ160m、地上30階のタワー棟を新築し、イノベーションオフィスや大学などの国際的な産学連携機能に加え、国内最大ビジョンを設けたライブビューイングアリーナやレガシーホテル(星野リゾート)などの観光・集客機能を兼ね備えた施設が2024年度末、誕生予定です。
隣接地には、地上31階建ての高層ビルの「関内駅前港町地区再開発」が決定。
老朽化が進む関内駅前の施設でしたが、ここにきて一気に近未来感が増します。
横浜駅からみなとみらい、関内、日本大通りエリアにかけて誕生しているホテル再開発の一角を担います。
JR関内駅前 横浜市庁舎街区活用事業
JR関内駅南口を出て目の前、横浜スタジアムの隣という一等地にある旧横浜市庁舎。
1959年、横浜開港100年記念事業の一つとして建設された7代目市庁舎で、2019年で築60年に。老朽化はさることながら、周辺に散在している役所機能を1ヶ所にまとめることを目的に新市庁舎移転が決定されました。
そして市庁舎移転後、跡地利用として横浜市庁舎街区活用事業が動き出します。
横浜スタジアム側の行政棟は取り壊さずに改修を行い、保存活用されます。
背の高いのが<タワー棟>、その右の現在の建物が<行政棟>。
横浜市庁舎街区活用事業:タワー棟
タワー棟の低層階には、株式会社DeNAが運営する国内最大ビジョンを有するライブビューイングアリーナ(17,000㎡)。
横浜スタジアムでのイベントがない日も含め、関内の集客力を強化するため誰でも自由に立ち寄れるよう入口を開放するとともに、屋外の駅前広場との一体利用ができるようになります。
4~5階にはVRなどのテクノロジーで楽しみながら学べるスポーツ体験のエデュテインメント施設(6,800㎡)、11~14階には総合大学(12,800㎡)を誘致し、企業・自治体と連携したイノベーティブな教育・研究活動を展開します。
そして15~30階のイノベーションオフィス(51,900㎡)には国内トップレベルのグローバル企業を誘致。他フロアの拠点や大学と連携し新産業を創出します。
また、1階の交通結節拠点(1,400㎡)では、京急電鉄、東急、WILLER EXPRESSが、交通ネットワークの拠点機能を担います。高速バスの新規ルートを整備し、羽田空港や箱根、鎌倉からの直行便を導入するとともに、すでに運行しているみなとみらい周遊オープントップバスも乗り入れる予定。
横浜市庁舎街区活用事業:行政棟
こちらの棟は現存する建物を解体せずに保存・改修し、新たな施設として活用します。
3~8階のレガシーホテル(17,000㎡)は星野リゾートによる、行政棟を保存活用した横浜探訪の拠点に。開業半年以上前からホテルスタッフが地域に住み、ガイドブック未掲載の地元の人が通うような特別な場所へ宿泊者を案内する「地域探訪ツアー」も実施。
また、ホテルロビーには、市民広間の階段、壁画、ピアノや、議会棟の円形照明、天井レリーフを移設・復元します。
さらに行政棟の隣には、2F建ての商業施設「みなとテラス」を増築。
有隣堂が運営するライブ書店(2,300㎡)は、横浜の発展史を伝承する文化交流拠点にもなります。
「JR関内駅前 横浜市庁舎街区活用事業」計画概要
■所在地
横浜市中区港町1丁目1番地
■事業予定者
KANNAI 8(呼称:カンナイエイト)
代表企業:三井不動産株式会社
構成員:鹿島建設株式会社、京浜急行電鉄株式会社、第一生命保険株式会社、株式会社竹中工務店、株式会社ディー・エヌ・エー、東急株式会社、株式会社関内ホテルマネジメント(株式会社星野リゾートの全額出資子会社)
■事業コンセプト
MINATO-MACHI LIVE/ミナトマチ ライブ
■施設概要
延床面積:117,017㎡、高さ:約160.7m、地上30F・地下1F
■フロア構成
<タワー棟>
1~3階 ライブビューイングアリーナ、新産業創造拠点、商業施設
4~5階 エデュテインメント施設
6~7階 ウェルネスセンター
10階 オフィスロビー等
11~14階 大学
15~30階 オフィス
<行政棟>
1~2階 商業施設
3~8階 ホテル
■借地期間
運営期間70年間 + 開業前工事期間 + 事業終了後工事期間 (合計78年間を想定)
■開業時期
2024年度末
※行政棟は2024年6月の先行開業を目指す。
所在地 | 〒231-0017 神奈川県横浜市中区港町1丁目1番地(Googleマップ→) |
最寄駅 | JR根岸線関内駅(南口)目の前 |
客室 | 全?室/3階〜8階 |
開業日 | 2024年度末予定 |