JR桜木町駅の駅ビルや横浜新市庁舎など、激動のように再開発が繰り広げられている桜木町駅周辺。
そんな再開発に伴い、桜木町駅にできる新しい改札口「新南口(市役所口)」から横浜新市庁舎がある北仲通地区まで接続の、新たな屋根付き歩行者デッキが開通しました(クロスゲートからも接続可能)。
弁天橋の上を通り2階レベルで接続する新たな歩道橋、「さくらみらい橋」です。
開通初日に通りましたが、ほんのり雨が降っていたので屋根がついているありがたさを初日から実感。
JR・地下鉄ブルーライン桜木町駅から横浜市役所、馬車道駅、横浜北仲ノット(北仲ブリック&ホワイト)まで雨の日でも濡れずに往来が可能になりました。
夜の「さくらみらい橋」もおすすめですよ。
さくらみらい橋を通ってみた
JRならびに地下鉄桜木町駅から北仲通地区への歩行者動線の容量確保と利便性向上、さらには災害時の緊急避難路としての機能も発揮できるよう人道橋を整備する事業です。
2020年度に供用開始予定の新市庁舎整備、JR桜木町駅新南口整備に合わせて整備を進めます。(横浜市道路局発表資料)
↑と、あるように回遊性の向上だけでなく、災害時の緊急避難としても活用を予定しているようです。
今回は桜木町駅側から行ってみました。
JR桜木町駅に開通した新しい改札口「新南口(市役所口)」です。
ここから歩道橋が始まります。
立派な階段とエレベーターがお出迎え。
ここには元々、大岡川をまたいで住吉町まで古い歩道橋「桜木町歩道橋」が架かっていましたが、
健在です。
というか、「さくらみらい橋」と合体しました。
1963年と2020年竣工の歩道橋が合体。
屋根があるとなしじゃ全然違います。
ちょっと振り返った感じ。
線路を走る京浜東北根岸線の電車。
途中で分岐して、クロスゲートの方に接続します。
こっちに行けば、桜木町駅前広場まで行くことも可能。
ただし途中から屋根がありません。
横浜市役所のデッキ部分。
いずれはここからずっと真っすぐ行って、みなとみらい大通りをまたいで北仲通北地区(横浜北仲ノットや結婚式場ノートルダム)まで接続されるようです。
ここから1階に降りると、
大岡川に沿ってデッキが。
「さくらみらい橋」を望めます。
晴れてるともっと気持ちいい。
デッキから下がのぞけます。
これは横浜の土木遺産「北仲通大岡川下水口」。
横浜市庁舎建設においても遺構が出てきましたし、横浜の街にはそこらじゅうに遺構があります。
市庁舎建設で出土した遺構は、馬車道駅の1c出口部分に展示されています。
さくらみらい橋の夜景を撮ってみた
弁天橋から見えるみなとみらいの景色も好きでしたが、この「さくらみらい橋」によりそれも叶わなくなりました。
代わりと言ってはなんですが、「さくらみらい橋」から見える景色を楽しみたいと思い撮影してみました。
昼と夜の比較をひたすら羅列します。
こうやって見ると夜の「さくらみらい橋」もきれいです。
さくらみらい橋の建設計画
建設工事発表時の情報も交えながら事業概要を載せてみます。
仮段階では(仮称)大岡川横断人道橋という名前で建設工事が進んでいましたが、正式名称は「さくらみらい橋」に決定。
名称は公募され、「桜(さくら)」の名所である大岡川に架かる橋で「未来(みらい)」につながる前向きなイメージであるとともに、地域名の一部が含まれていて分かりやすいことから選定されたようです。
さくらみらい橋の事業概要
■事業地区
(仮称)大岡川横断人道橋
→「さくらみらい橋」に正式決定
■区間
中区桜木町1丁目~中区本町6丁目
■開通日
2020年6月25日(木)10:00
■規模
延長:全長約259m
有効幅員:3.15m~6.55m
橋梁形式:連続ラーメン鋼床版箱桁橋
■整備効果
・MM21地区や関内地区等との結節点・回遊拠点である北仲通地区の機能強化。
・桜木町駅から北仲通地区への増加する歩行者動線の容量確保と利便性向上。
・災害時の緊急避難路としての機能も発揮できるよう新市庁舎と2階レベルで接続する。
さくらみらい橋以外の歩行者デッキ事業
さくらみらい橋を含め、この周辺で横浜市が進めている歩行者デッキの事業はこちら↓。
[box class=”box2″](1)横浜新市庁舎とJR桜木町駅の新改札口前を直接結ぶ「(仮称)大岡川横断人道橋」。これは途中でクロスゲートとも接続し、JR桜木町駅南改札口にもアクセスできます。←さくらみらい橋のこと
(2)新市庁舎2階の大岡川沿いに設けられるデッキ。ここは津波が発生したときの緊急避難場所ともなります。
(3)都市計画道路の栄本町線をまたいで新市庁舎側と北仲通北地区(ザ・タワー横浜北仲がある区域)を結ぶデッキ。[/box]
東日本大震災の映像を見た後だと、津波による“緊急避難場所”が2階の高さというのも少し怖い気もする…。
さくらみらい橋(北仲動線)について
この「さくらみらい橋」の話題。
当初、野毛方面から桜木町駅を通って北仲通地区にアクセスできる「北仲動線」として話題にも上っていました。
野毛の方から歩道橋で渡ってきて、いったん下りて線路をくぐってから、この人道橋を利用すれば“動線”が作られるということのようです。
さくらみらい橋ができるまで
さくらみらい橋の、着工から完成までの様子を当時のコメントとともご紹介します。
2018年10月の様子
新改札予定地付近。この写真は、郵便局と線路の間くらい。
いろんなところへアクセスできます。
右の階段は、中区住吉町6丁目へ通じる桜木町歩道橋。古いです。
昭和43年3月竣功とのこと。
1968年か…2018年のいまから言うと、ちょうど50年!
まだまだ橋脚の基礎部分も進んでいないかな。
歩道橋の上から反対側を見ると、
すぐ目の前を京浜東北・根岸線が通ります。穴場の電車スポット。
2019年3月の様子
新しい横浜市役所も完成しつつあります。
2019年6月の様子
弁天橋の向こう、横浜新市庁舎は2020年6月に向けて完成に近づいています。
2019年9月の様子
ここ数ヶ月で工事が大きく動きました。
さっきの写真の右端にある歩道橋から撮った写真。
橋脚?というんですかね、脚が建てられて歩道部分が架けられ始めています。
クロスゲートから伸びてくる人道橋といったん合流して新市庁舎まで伸びていきます。
2019年11月の様子
9月の写真から比べると、一気に歩道を越えました。
ここにきて建設のスピードが上がったような気が。
そう言えば横浜市がこの人道橋のネーミングを募集していましたね。どんな名前が採用されるか興味津々。横文字じゃなくてもいい気がします。
→【追記】ネーミングは「さくらみらい橋」に決定しました。
2020年3月の様子
屋根の工事作業に入っています。
完成まで残り数ヶ月!
2020年6月の様子
完全に接続され屋根も完成(かな?)
階段とエレベーター建屋を工事中のようです。
↓
完成。
さくらみらい橋のまとめ
「さくらみらい橋」が完成すれば、JR桜木町駅の新改札付近が起点・終点となります。
そこから野毛へは国道16号をまたぐ既存のデッキ、あるいはぴおシティ内の地下通路がすでにあるので、野毛地区から北仲通地区までの動線がつながる、というのが現在の立体的な歩行者ネットワークのようです。
個人的には、ぴおシティの活性化も必要なのではといつも心配になる…。
そして個人的には、桜木町駅から雨の日も濡れる心配無用で横浜市役所や馬車道駅、その向こうの北仲ブリック&ホワイトにアクセスできるようになったのはとてもありがたい。
使い倒します。