経済産業省と横浜市と民間事業者による実証実験が行われている、みなとみらい周辺を移動可能な乗り合い(相乗り)型バス「AI運行バス」乗ってきました。
「AI運行バス」という名前だけれど、自動運転ではありません&バスではなくミニバン型のタクシーです。
乗りたい時に、行きたい場所まで運んでくれる、乗り合い型の新しい移動手段。
路線や運行ダイヤに縛られた路線バスとは異なり、直径5km程度の運行区域内を縦横無尽に走る小型車両で、アプリで簡単に配車手配が可能です。
結論から言うと、
すごい便利です。
現在は実証実験中のため無料なので、バンバン使った方がいい!たくさん使えばその分、実用化に向けてのデータが蓄積されます。
「AI運行バス」で行けるところ
バス停みたいに「乗降ポイント」というものがたくさん設置されています。
ただし、バス停みたいに目立つ停留所はありません。だいたいこの場所という感じで、目印があったとしてもコーンやロープがあるくらい。
乗りたい&降りたいポイントを予約すれば、近くを走る車がピックアップしてくれます。
「AI運行バス」乗車に必要なもの
AI運行バスを利用するには、こちらの3つが必要になります。
- スマホアプリ(or まちかど端末)
- メールアドレス
- 乗車券(リーフレット裏面のQRコード)
リーフレットは、乗降ポイント周辺のまちかど端末や、運行区域内にある鉄道駅やホテルに置いてあります(後述)。
1. スマホアプリ(or まちかど端末)
配車予約は、アプリ or まちかど端末、どちらからでも出来ます。
※まちかど端末がない乗降ポイントもあるのでお気を付け下さい。
当ブログでは、アプリでの配車予約について書きます。
まずは専用アプリ「AI運行バス(横浜)」をダウンロードしましょう。
2. メールアドレス
アプリをインストールしてメールアドレスを登録したら、認証確認メールが届くので、記載のURLをクリックして登録を完了させます。
乗車券(リーフレット)が手元にない状態なら、まずはここまでやっておくといいと思います。
3. 乗車券(リーフレット裏面のQRコード)
これがリーフレット。
英語版や中国語版もあります。
3人で乗るなら、3枚(=3つのQRコード)必要です。小さいお子さんでも必要。
裏面に載っている「QRコード」が乗車券になります。
パパママ2人+子供1人で利用する場合、スマホ1台+QRコード3つで配車予約できます。1人がアプリをインストールしていればOK。
※QRコードは、登録当日と翌日の2日間しか使えません。
今日はパパママ+子供の3人で乗って、翌日そのQRコードのまま会社の同僚と3人で乗る、みたいなこともOKだそうです。
「AI運行バス」乗車券(リーフレット)が置いてある場所
乗降ポイント周辺のまちかど端末や、運行区域内にある鉄道駅やホテルにリーフレットが置いてあります(利用当日じゃなくて、リーフレット見つけたら前もって取っておくのがいいと思います。QRコードの登録は使う時までしちゃダメよ)。
まちかど端末がない乗降ポイント
- 横浜開港資料館
- 横浜中華街朱雀門
※リーフレットもなし - ホテルビスタプレミオみなとみらい
- 横浜マリンタワー
- イセザキ・モール ※リーフレットもなし
その他の詳細は、ご確認下さい。
AI運行バス横浜:0120-3710-20
受付時間/10:00-21:00
「AI運行バス」アプリでの予約方法
今回は実際に利用したシチュエーションで説明してみます。
- 利用者:パパママ2人+3歳児1人の計3人
- 乗車地:横浜アンパンマンこどもミュージアム&モール
- 目的地:横浜ワールドポーターズ
アンパンマンミュージアムの裏側入口。線路側ですね。
まちかど端末で、リーフレット(QRコード乗車券)をゲット。
1.行き先を設定する
行き先を選ぶ方法は3つ。
- 目的地を選んで予約(施設名から選択)←今回はこれでやってみた
- 地図を選んで予約(マップから選択)※これが一番わかりやすいかも
- かんたん予約(AIとチャットで選択)
「目的地を選んで予約」を選択し、行きたい施設名の「ここに行く」をタップ。
施設によっては、クーポンが表示されているのでお得チャンス。
【左】降車地を決める
「横浜ワールドポーターズ」が降車ポイントに自動設定されるので、「決定する」。
【右】乗車地を決める
続いて、地図上の「横浜アンパンマンこどもミュージアム」をタップして、「決定する」。
2.人数・配車時刻を決めて、乗車券を登録
【左】乗車人数・時間の確認
予約内容を確認したら「乗車人数」を3人に設定。
今すぐ乗る場合は「今すぐ呼ぶ」でいいし、乗車ポイントまで移動する時間が必要なら「乗車時刻を指定する」をタップしよう。
【右】
このまま予約ボタンを押して、QRコードを登録します。
(QRコードは最初に登録もできるし、このタイミングで登録することもできる)
最後に、オレンジの「AI運行バスを予約する」ボタンをタップすれば完了。
AI運行バスアプリのホーム画面
→左上にある横棒3本のメニューボタン
→「乗車券情報」
→下部にある「乗車券を読み込む」
→QRコードの読み込みで完了!
3.待って、乗るだけ
【左】登録完了
ピックアップしてくれる予定の担当車両番号とピックアップ時間が、一瞬で計算されて表示される。近未来だね。
【右】車両の確認
近づいてくる担当車両がアイコンで表示される。これ、すっごくありがたい。もはやUber Eats。近未来だね。
ピックアップ予定時間よりも早く来る場合もあるので、車両の接近を確認しておきましょう。到着したら運転手さんに「乗車ID」を伝えます(↑画像赤枠)。
ちなみにこの画面のページの一番下には「キャンセルする」というボタンもあります。キャンセスしたい時は、ポチっと。
そんなこんなで待つこと2分。
到着。早い。
今回は先に乗っている方が2名いらっしゃいました。
運転手さんに、「よろしくお願いします。乗車IDは●●●-▲▲▲です」と伝えれば万事OK。目的地を言う必要もなし。
運転手さんのタブレットには、目的地などがすでにセットされています。
あとは座っているだけで勝手に目的地まで運んでくれます。ありがたい。
5分ほどでワールドポーターズに到着。
晩御飯食べるぞ。
AI運行バス、北斗タクシーさん、ありがとうございました。
実用化前の実証実験ということで今は無料です。
実証実験期間:2018年10月5日(金)~12月10日(月)
■実証実験期間
2018年10月5日(金)~12月10日(月)
→【追記】2019年10月に10日間だけの実証実験が再度行われました。
■利用時間
10:00-21:00
■QRコードの有効期限
QRコード登録日と翌日の2日間
■乗り物
バスではなく、ミニバンタイプのタクシー
■自動運転
自動運転ではありません。
■乗車に必要なもの
アプリ(or まちかど端末)、メールアドレス、リーフレット(に付いているQRコード。QRコードは、小さいお子さんであっても人数分必要)。
■AI運行バスに向かない人
急いでいる人。相乗りが嫌な人。自分の目的地に近いところに行く車が自動配車されるので、自分が乗っている最中に、他人の配車予約が入り目的地が追加される場合もあります。
■運転手さんに告げること
乗車時に自分の乗車IDを告げましょう。
「AI運行バス」を利用してみてのまとめ
ターゲットは観光客と思っていたけれど、公式サイトに「“生活の足”、“観光の足”に。」と書いてあったので地元民も対象なんですね。そりゃそうか。とにかく、無料の今はバンバン利用してみるのをおススメします。利用者が多ければ多いほどモニター数が集まるから。というか何より、お得だし、新しいし、おもしろいし。
素人目による独断と偏見の疑問点を挙げるとすれば、まちかど端末の大きさ。一方はスマホのアプリで完結できているのに、あそこまで大きな筐体が必要なのだろうか。設置するスペースが必要だし、なにより端末一台の価格が恐ろしそう。既成のタブレット端末でも可能かもしれないけれど、、簡単に盗まれちゃうのかな。
あとQRコードの有効期限2日間は短い。観光客ターゲットならこれくらいなのだろうか。
総じて言うと率直に、すごく便利なサービス。
九州大学でも実証実験を行っているそうで、実用化にこぎつけたとしたら…利用するかは価格次第です(元も子もない…)。ただ、雨の日の移動としては大大大歓迎な新しい移動手段。現在の利用者は、観光客というよりも地元の人間が多いような気もする。まだ告知の面で浸透しきれていないのも理由かな。
今のところ2回利用しましたが、1回目は2分、2回目は6分で迎えに来てくれました。受付完了から到着までが早い。とにかく実証実験中が終わるまでバシバシ利用させていただきます!
配車予約したらAIで自動的に最適化された指示が運転手さんに出されるので、立て込むとトイレやタバコ休憩も一切できないそう。胃腸が弱い僕には残酷な話。
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