横浜市役所の32階建て新市庁舎が馬車道駅に移転!低層階には商業施設ラクシスフロントも開業

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横浜市役所が、旧市庁舎のある関内駅前から北仲通地区の馬車道駅(桜木町駅)へ新築移転し、2020年6月29日(月)に全面供用開始しました。

北仲通地区に誕生する横浜新市庁舎外観写真

新市庁舎は地上32階・地下2階、高さ約155mの巨大施設で、低層階には一般利用も可能な商業施設「ラクシス フロント」も併設されています。

また、来庁者限定で60分無料となる、みなとみらい大通から入庫の横浜市役所駐車場(自動車181台、バイク56台)もあります。
※馬車道地下駐車場は提携駐車場ではないので注意。

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目次

横浜新市庁舎とは?

みなとみらい線馬車道駅に新たに新築移転した横浜市役所のこと。
JR関内駅前にあった旧市庁舎とその周辺に散らばる関連事務所がすべて新市庁舎に集約…予定でしたが、入り切らず新市庁舎以外にも10ヶ所ほど分散しています。

関内の旧市庁舎は、1959年に横浜開港100周年事業の一環として建設された7代目市庁舎。
2020年6月29日に供用開始となる新市庁舎は8代目となります。

みなとみらい線馬車道駅からのアクセス

横浜市庁舎の誕生により、みなとみらい線馬車道駅の1c出口が開放されました。

馬車道駅直結の横浜新市役所の写真
左はアイランドタワー、右奥が横浜新市庁舎

今まではアイランドタワー出口しか使っていなかったけど、今度からは1c出口の方が使い勝手が良くなります。

馬車道駅直結の横浜新市役所の写真

上下エスカレーター&エレベーター付きですから。

このホールの奥には、

馬車道駅直結の横浜新市役所の写真

関東大震災で隆起した地層が保存されています。

馬車道駅1c出口の横浜新市庁舎連絡通路は、4:50〜24:40が開放時間となります。

桜木町駅からのアクセス

最寄駅は、みなとみらい線馬車道駅直結ですが、JR&市営地下鉄ブルーライン桜木町駅からも徒歩圏内です。

JR桜木町駅にできた新しい改札の新南口(市役所口)写真
JR桜木町駅 新南口(市役所口)改札

横浜新市庁舎の誕生に伴い、JR桜木町駅に新しい改札「新南口(市役所口)」が新設され、

桜木町駅新南口にある、さくらみらい橋の写真
さくらみらい橋

そこから市役所に続く歩行者デッキ「さくらみらい橋」を通ればあっという間に到着です。雨の日も濡れることなく行き来できますよ。

横浜新市庁舎に行ってみた

横浜市庁舎のアトリウム
1階にある吹き抜けアトリウム

ガラス張りの窓は3階程の高さがあるから屋外にいるかのような開放感です。

この写真の右側のところが、馬車道駅につながっています。

横浜市庁舎のアトリウム
アトリウムを見下ろしたところ

だだっ広い吹き抜けスペースにスクリーンや椅子が設置してあるアトリウム。

横浜市庁舎3階にあるふれあいショップ「マリンブルー」
3階:マリンブルー

3階には、ふれあいショップ「マリンブルー」があります。

障害者らの就労支援を目的としたふれあいショップ事業の一環で、横浜市知的障害者育成会が運営していて「ラクシス フロント」テナントではないようです。

横浜市庁舎3階にあるふれあいショップ「マリンブルー」

温かい雰囲気のナチュラルなカフェです。
メニューにはコーヒーやソフトドリンクに加え、サンドイッチなどの軽食もありました。

窓からは開通したばかりの「さくらみらい橋」が見えます。

横浜市庁舎にある市民ラウンジ写真
3階:市民ラウンジ

大岡川沿い側の同フロアには、大きな窓からみなとみらいの絶景スポットが見渡せる無料の休憩所「市民ラウンジ」があって、ここもおすすめ。

この日は残念ながら曇っていたのですが、天気が良ければよりきれいな景色が見られそうです。

横浜市役所にある市民ラウンジの写真

夜景はこんな感じ。

横浜市役所にある市民ラウンジの写真

人けの少ない夜のラウンジもなかなか雰囲気があって良いかも。

横浜市役所にある市民ラウンジの写真
ラウンジ奥からの写真
横浜市役所にある市民ラウンジの写真

市民ラウンジ横には授乳スペースもありました。

横浜市庁舎外観写真
さくらみらい橋から見たところ

そして、外の大岡川沿いには水際線のにぎわいを演出するためデッキも作られています。

ちなみに、桜木町駅に通じる歩道橋「さくらみらい橋」から直接来れる、

横浜市役所にある2階デッキ

2階のこのデッキは、みなとみらい大通りをまたいで、北仲ブリック&ホワイトや結婚式場ノートルダムの方まで接続されるようですが…今のところここからつながる気配はない…。本当に接続するのかな。

横浜市役所にある2階デッキ

ここからまた4車線をまたいだ橋ができるなんて…便利だけどなんかお金の使い方がすごいとも思ってしまう。

→【追記】2021年中に供用開始予定と発表されました!

横浜市役所の商業施設「ラクシスフロント」に入るスタバ写真
商業施設「ラクシス フロント」に入るスタバ

そして低層階には、京急が事業者の商業施設「ラクシス フロント」も開業。

同じ京急系列のスーパー「もとまちユニオン」などもテナントとして入ります。

横浜新市庁舎の駐車場

横浜市役所の駐車場入口写真
みなとみらい大通沿いの入口

■駐車台数
・自動車(地下1階):178台 ※車高制限2.1m
・バイク(地下1階):56台
・自転車(1階):124台

■駐車料金
詳細はこちらから↓
https://www.npc-npc.co.jp/parking/prefecture-14/city-726/parking-3691/
自転車料金は、2時間無料、その後4時間ごとに100円です。

横浜新市庁舎の駐車料金の看板写真
※2020年8月撮影

一定時間無料で利用できる人(例)
(1)手続・相談などのために来庁した人…60分無料(ただし、無料となるのは、入庫から60分間)。
また、一部民間ビル(関内中央ビル、VORT横浜関内Ⅲ、関内新井ビルディング、ICON関内、横浜メディア・ビジネスセンター、横浜市研修センター、横浜花咲ビル、スカーフ会館ビル、京阪横浜ビル、産業貿易センタービル、みなとみらい21クリーンセンタービル)に入居する市の機関に来庁された人は、無料となるのは、入庫から90分間です。
 
(2)障害者とその介護者(市役所に来庁した場合)…利用時間無料
身体障害者手帳、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳を利用窓口で提示してください。
 
(3)低公害車で市役所に手続・相談などのために来庁した人…利用時間無料
※低公害車とは、電気自動車、燃料電池自動車、天然ガス自動車、プラグインハイブリット自動車。

横浜新市庁舎の施設概要

■建設地
横浜市中区本町6丁目50-10

■規模
建物高さ:155m
階数:地上32階、地下2階、塔屋2階(屋上から突き出た部分)

■屋上ヘリポート
場外離発着場 大型ヘリコプターに対応

■駐車台数
自動車181台、バイク56台

横浜新市庁舎の建物概要
(引用:「横浜市新市庁舎整備パンフレット」より)

ザックリ区切ると3つに分かれます。

  • 高層部/8〜31階:行政機能。
  • 中層部/3・5〜8階:議会機能。3層吹き抜けの議場。
  • 低層部/1〜3階:アトリウム、商業施設。

低層部の商業施設「ラクシス フロント」運営事業者は、同じくみなとみらいに本社移転をした「京浜急行電鉄」です。

横浜新市庁舎:建設地の特徴

横浜市庁舎に掲示されている遺構などの案内板
(※クリックで拡大)

2015年に実施した発掘調査で、いくつも歴史的な遺構が出土しています。
馬車道駅1c出口に保存展示されている関東大震災で隆起した地層もそうですね。

北仲通地区はもともと江戸時代の埋め立て地だから、それ以降の遺構です。

横浜市役所に展示されている遺構
航路標識管理所 煉瓦造導水管

⼤岡川河⼝付近は、江⼾時代に⼊り埋め立てが⾏われるまでは、現在の蒔⽥付近まで海でした。その後、横浜開港という大きなターニングポイントを経て、急速な⼟地利⽤のために埋⽴・近代化がどんどん進行。

そういった土地の上に都市が形成されたため、周辺には近代の歴史的建築物が多く残されています。

【横浜新市庁舎建設予定地で発見された遺構の一部】
・⼤岡川⽯積み護岸
現在の護岸(明治期)の東側から出⼟。⼀部の⽯積みは取り外され周辺の建物基礎などに利⽤された

・横浜銀⾏集会所建物基礎
現在の横浜銀⾏協会・旧横浜銀⾏集会所(中区本町3-8)の前⾝にあたる建物で、明治38年に建設され、関東⼤震災で被災・倒壊した建物の基礎

・関東⼤地震で隆起した地層
横浜銀⾏集会所(1905年)の床下で関東⼤震災により隆起した地層

・旧本町⼩学校の基礎
1900年頃から横浜商業学校(現在の横浜商業⾼等学校)、1905年から関東⼤震災で倒壊するまで、初代本町⼩学校の校舎として使⽤されていた建物基礎。現在の両学校へ移設

この遺構たちの一部は、新しい横浜市役所敷地内に展示されるそうです。とてもいいことですね。

そもそもなぜ新市庁舎が必要?

横浜市新市庁舎移転についての説明

横浜市の旧市庁舎(関内駅前)機能は約20か所に分散していました。
非効率っちゃ非効率。

その分散していることで家賃が年間20億円…というのがまたすごい…。

課題1:施設や設備の老朽化
・築50年以上の経過による設備全体の老朽化
・高齢者や障害者等へ配慮したバリアフリーが不十分
 
課題2:執務室の分散化
・業務量拡大による執務スペース不足
・約20の周辺ビルへの分散
→分かりづらく不便、業務の非効率化。約20億円の賃借料等の支出
 
課題3:市民対応スペースの不足
・情報提供、市民相談等の多様化する市民ニーズへの対応スペースが不十分
 
課題4:社会状況への対応
・情報化社会の進展や多様化
・複雑化する行政課題への対応
・セキュリティ対策
・危機管理機能の強化
・低炭素社会の実現に向けた環境との共生
 
課題5:災害対策
・東日本大震災の経験を踏まえ、災害時の拠点として、業務を継続できる安全性の確保
・地震や津波など様々な災害に即時に対応できる堅固な建物の整備

至極ごもっとも。
 
ただここ数年、市役所移転問題を見てきた感想はこれ。
「新しい市役所は必要?」→必要だと思う
「そもそもこんなドデカイ建物は必要?」→必要…なのかな?

テナント収入や、現市庁舎の分散による家賃の無駄を解消できるなど大きなメリットもあるんだろうけど、現在の横浜市の財政でこれだけ大きな建物をよく決断できたな…とは思います。

批判・非難を考慮してもメリットの方が大きいんだろうね。

ちなみに新しい横浜市役所には、いくらかかっていると思いますか?

横浜新市庁舎の建設費用はどれくらい?

建設費用は約749億円
2013年時点での設計・建設費は約616億円だったものの133億円パワーアップ。
間違いなく費用は膨れ上がるんだろうなと素人ながらに思っていましたけれど。

以下、横浜市発表の「新市庁舎整備事業について」より。

建設費用の内訳(約749億円)

本体整備費:693億円
行政部門の執務室、会議室、市民サービス諸室や市会部門など市役所本来の部分、商業施設、駐車場など。商業施設部分は一般財源を使うとのこと(約140億円)。

市庁舎低層部内装等工事費:30億円
設計終了後、2018年度に発注予定

アトリウム整備費:26億円
みなとみらい線馬車道駅の高度化。

「みなとみらい線馬車道駅の高度化」
みなとみらい線馬車道駅コンコースと直結するアトリウムは、賑わいやおもてなしの場であるとともに、駅から街への玄関口(街のインフラストラクチャー)としての役割を担いますので、都心臨海部まちづくり事業の一つ(歩行者ネットワークの強化拡充)に位置づけ整備することとし、国庫補助金の導入なども検討します。

土地取得費用(約168億円)

※建設費用とは別。
2007年、「新市庁舎整備構想素案」に基づいて横浜新市庁舎建設用の土地を約168億円で取得。
これも新市庁舎新築工事の費用に参入すれば、約917億円。

入札状況

設計・建設は、「竹中・西松建設共同企業体」が落札。
入札状況はこんな感じです。

入札状況(税抜)
  • 大成建設株式会社 62,600,000,000円
  • 鹿島建設株式会社 63,700,000,000円
  • 竹中・西松建設共同企業体 62,900,000,000円
  • 株式会社大林組 64,560,000,000円
  • 清水建設株式会社 65,570,000,000円

横浜市市庁舎移転新築工事 入札結果報告書より。

入札価格って、こんなに競るもの?
ただこんな大きい建設計画はスーパーゼネコンじゃないと対応できないだろうから、“話し合ってても”そこはアリだと個人的には思うけれど。

横浜新市庁舎の工事状況

横浜市役所が完成するまで不定期に撮った工事状況アップしてみます。

2017年10月の様子

横浜市役所建設の様子
2017年10月の様子

2018年4月の様子

横浜市役所建設の様子
2018年4月の様子

2018年7月・8月の様子

横浜市役所建設の様子
2018年7月の様子

みなとみらいには、“みなとみらい三銃士”と呼ばれるホテル(ロイヤルパークホテル、横浜ベイホテル東急、ヨコハマインターコンチネンタル)がありますが、この北仲通地区には横浜新市庁舎を含めて3棟の巨大ビルが誕生しました。

僕はこれを勝手に“北仲通3兄弟”と呼んで工事状況を撮影していたので、せっかくだからここからは3兄弟の写真をまじえて掲載します。

横浜北仲の工事進捗
2018年8月の様子

ちなみに3兄弟とは、この3棟のこと。右端から、

次男が群を抜いて“体”がデカい。

筆者:1201

僕が勝手に呼称しているだけです!

横浜新市庁舎とTHE TOWER YOKOHAMA KITANAKA
2018年8月の様子

1年と違わず3棟が開業するのですが、「埋め立てのみなとみらい地区に、こんなデカい建物がたくさん誕生して大丈夫なのか…?」と、素人の僕は思うわけです。

2018年11月の様子

横浜北仲通地区の再開発写真
2018年11月の様子

横浜市役所も外壁?が付き始めました。

新しく建設中の横浜市役所外観写真
2018年11月の様子

↑写真右側のアトリウム部分も形が完成しつつありますね。

2019年3月の様子

横浜北仲の再開発の様子
2019年3月の様子

横浜ワールドポーターズ屋上から見た横浜北仲通地区。

建設中の横浜市役所写真
2019年3月の様子

横浜市役所も外観は完成に近い。

建設中のザ・タワー横浜北仲写真
2019年3月の様子

3棟の中で最も高さのある「ザ・タワー横浜北仲」。高級マンションですが、低層階には商業施設の北仲ブリック&ホワイト、高層階にはホテルのオークウッドスイーツが入居します。

全戸1,176室にもおよぶマンモスマンションは、平均販売価格8,760万円&最上階は8億円にもかかわらず、この時点で全室完売らしいです。

2019年6月の様子

2019年6月の様子:横浜新市庁舎、ザ・タワー横浜北仲、アパ&リゾート横浜ベイ
2019年6月の様子

ほぼほぼ完成しているような外観。

建設中のアパホテル&リゾート〈横浜ベイタワー〉の写真

3ヶ月後に開業を迎えるアパホテルにも、燦然と輝くAlways Pleasant Amenity、「APA」のロゴが設置されました。

横浜新市庁舎まとめ

新しい市役所の建設費用、土地取得費用、これに加えて引越し含む移転作業費もかかるのではなかろうか?みなし収入(現在の家賃約20億円が今後なくなる)なども、返済に充てていくとのことです。

巨大な政令指定都市を引っ張っている横浜市の上層部のことだから大変な作業なんだろうなと実感しています。実感しているものの、、、このお金はどこから来るのか、このお金は本当に払っていけるのかという不安も。

横浜市の中学校給食(ハマ弁)やカジノ問題やら…いろいろ山積しているもので。

だけどね!

僕みたいな小市民がわめいても、選挙に行って投票しても、(この新市庁舎に関しては)どうにもこうにもならない。2020年には完成するんです。

だから、新市庁舎が完成したら僕は悟りの境地に入ります。利用しまくります。楽しみまくります。

追伸:金額や経緯に間違いがあればご指摘ください。間違った情報を流すのはフェアじゃないので。

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